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群馬県のニュース

広がる音楽フェス 地域の魅力発信 

更新日時:2017年9月10日(日) AM 06:00
 ロック音楽を主体に歌手、バンドなどのアーティストが複数出演する音楽フェスティバル(フェス)が全国各地に広がっている。野外や屋内の会場では名物の販売や音楽以外のイベントなども伴い、地域の魅力発信につながっている。群馬県内でも増加傾向にあり、今年の主なイベントを数えると15カ所ほど。さまざまな規模やスタイルがファンの人気を集めている。

■「郊外」と「都市」
 フェスは主催者や出演者にとって集客面などで魅力があり、観客にとっては一度に複数のアーティストを楽しめるといった利点がある。会場を提供する自治体、企業なども地元の活性化が期待できる。高原などで開かれる「郊外型」と都市圏に近い場所で行われる「都市型」があり、本県は両タイプが展開されている。

 キャンプをしながら音楽を楽しむみなかみ町の「ニューアコースティックキャンプ」は郊外型の典型。2010年に山梨県で始まり、12年に会場が同町に移った。自然の中でアコースティック音楽を聴けるのが魅力で、昨年は2万人の集客があった。

 都市型の中で群馬を代表するのが「山人音楽祭」だ。12年に始まった「GUNMA ROCK FESTIVAL(GRF)」が1年の休止を経て、昨年改称し復活。県外客が半数以上を占め、群馬県でのフェス文化の浸透に一役買っている。

■社会福祉に貢献
 「I ROCKS」は本県関係バンドが多数出演、地元音楽シーンの盛り上げに貢献している。伊勢崎市出身のメンバーらで結成した「LACCO TOWER」が設立した音楽プロダクションが主催し、これまで4回開催した。

 バリアフリーを広めることが狙いの「GBGB」は慈善ライブの目的が色濃い。県内各地の社会福祉協議会などに収益で購入した福祉車両の寄贈を続けている。出演する「ROGUE」のボーカル、奥野敦士さん(前橋市出身)が08年に不慮の事故で車いす生活となったことがきっかけで、音楽の力で社会福祉に貢献しようと13年に始まった。

 全国でフェスは乱立傾向の様相だが、県内は地域性、独自性を打ち出して継続しているイベントが多い。山人音楽祭を企画する茂木洋晃さん(42)はフェスが長く親しまれていくには地域に根差すことが重要だと強調。「土地や人の魅力を理解してもらうのも目的。ごみや騒音、交通マナー、近隣への配慮も欠かせない」と話している。(浜名大輔)

◎ビジネスモデルに
 国内では、1997年に始まったフジロックフェスティバル(新潟)をはじめ、ロックインジャパンフェスティバル(茨城)、ライジングサンロックフェスティバル(北海道)、サマーソニック(千葉、大阪)が四大フェスといわれる。

 当初はロックのみの音楽の祭典として各地に広まったが、今ではポップスやヒップホップのアーティスト、アイドルも出演するなど多様化。さまざまなジャンルのファンが集う。フェスが盛んになった背景について、アーツサウンドビジュアル専門学校(前橋市)の持田和則教務課長は「CD、配信の収益が激減し、ライブ、フェスで収入を得るビジネスモデルが定着した」と説明する。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

 

昨年行われた「山人音楽祭」。人気バンドが会場を盛り上げた